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クックパッドの赤字決算を考える

レシピ検索大手の“クックパッド”が異変が起きています。

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2月に発表した12月連結決算で純利益9.6億円の赤字で、2009年に上場した以来初の赤字決算になりました。

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一時は3000億円を超えていた時価総額も330億円まで落ち込んでいます。

 

なぜ、ここまで落ち込んだのかを調べてみました。

 

そこで浮き彫りになったのは2015年に起きた、現経営陣と創業者との方向性の違いが結果として今のクックパッドの業績になったようです。

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 当時の現経営陣が掲げた「生活全般」の経営方針で、様々な会社を買収したようですが、シナジー効果を生むのは簡単ではなかったみたいです。

 

企業買収がうまく行かなかった企業でなんとなく思い出される企業がありますね。

以前のブログでも書いた『ライザップ』です。

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ライザップも、当時は潤沢な資金を使って様々な企業を買収しましたが、シナジー効果を生むことなく、赤字の決算を出したことが思い出されます。

“負の暖簾(のれん)”という言葉も出てきましたね。

現在は企業買収を凍結し、本業に力を注ぐことで回復してきているようです。

 

話をクックパッドに戻します。

多角化経営が上手くいかなかった当時の現経営陣からもう一度創業者が舵取りをすることになり、経営の方針が「レシピ検索サービス」に戻りました。

 

19年12月期が赤字になったのは、売上の9割を占める国内のレシピ検索の収益が悪化しているわけではないようです。

赤字の要因は、新規事業による人件費増8.2億円、海外事業7.6億円です。

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 今後は、国内レシピ検索サービスを更に増やすために、「糖質オフ」や「お弁当男子」など、新たなターゲットを狙った機能を追加していくそうです。

 

また、注目すべきは、レシピ検索広告です。

前年と比較すると横ばいですが、中長期で見ると広告売上は大きく減少していて、16年の12月期50億円から3年間で4割の売上を失っているところです。

 

私見ではありますが、今はレシピ検索で料理を作るより、圧倒的に動画を見て作る層が多いような気がします。広告減収もレシピ動画サービスに取られているのではないでしょうか。

 

最近のクックパッドは、新規事業として不動産事業にも取り組んでいますね。海外や新規事業への投資が理想通りのV字回復を描けるのか注目していきたいですね。