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経営破綻から復活した“MARVEL”から学ぶ

マーベルって当然知っていますよね?

英語で書いた方が分かりやすいですかね。

【MARVEL】

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 アベンジャーズやスパイダーマンなどの人気作品を生み出してきた会社ですね。

現在、全世界の映画興行収入のランキングは、アメリカンコミックス(アメコミ)の一人勝ちです。

現在の1位は、『アバター』(2009)の記録を10年振りに塗り替えた『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)です。ちなみに前作も5位にランクインしています。

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 実はこのマーベルは、90年代に一度経営破綻している過去があります。

そのマーベルがいかにして再建し、現在の成功を収めたのかを知ることで、自分の経営にいかすべく調べました。

 

出版社として失敗。作家も離れ、経営破綻に
 
 マーベルは1939年にコミックス出版社として設立し成功を収めました。
本を制作し販売して収益化するという出版業界では当たり前のビジネスモデルでした。
その時に売れた商品としてはスパイダーマンやX-メンのようです。

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そして、それらのコミックスが売れに売れ、80年代以降マーベル経営サイドは売り上げ至上に走りすぎ、その横暴ぶりに嫌気がさしたコミック作家たちは、マーベルに見切りをつけライバル会社へ次々に流出し、会社は存続の危機を迎えたようです。
 
そして破綻を決定的にしたのは、投資家であり企業再生家のロナルド・ペレルマンの買収です。ペレルマンはコミックス出版というコアビジネスを理解しないまま、コミックスの値段を大幅に吊り上げたり、小売店に直接販売などをして乱暴な経営に走り、とうとう1997年にマーベルは経営破綻してしまうことになります。
 
その後、1998年に関係会社で玩具メーカーのトイビズのオーナーであるアイク・パルムッターとアヴィ・アラッドがマーベルを獲得し、ビジネスモデルの大転換を図ることになっていきます。
 
フェーズ2:収益化変革で再建を図る:マーベルをタレントエージェンシーへ
 
その後1999年に企業再生家のピーター・クネオをCEOとして迎えます。
基本的な出版社の収益構造は在庫リスクも高いうえにマージンが低く、利益が出にくいです。そこで、まずはマーベルを利益を出せる体質にするため、収益化の変革に取り組みました。
 
そして、現在の経営資源を使って多くの利益を生むにはどうしら良いのかの視点で考えたようです。
そこで思いついたのが、マーベルのキャラクターを知的財産(IP)として活用するライセンス事業です。

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 積極的にこのビジネスモデルを採用した結果、X-メンが20世紀フォックスで、スパイダーマンがソニー・ピクチャーズで、ハルクがユニバーサルで映画化されることになります。
 とりわけスパイダーマンシリーズは大きな成果をもたらしたようです。

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2002年と2004年のマーベルの営業利益はスパイダーマンが半分を占めていたそうです。そして、とうとう2004年には負債を一掃し、健全な企業に生まれ変わりました。
 
このキャラクターをタレント化したライセンス事業は収益化として理想的だったようです。なぜなら著作権が前払いで支払われ、興行収入によって数%のロイヤリティも入ってくるビジネスモデルだからです。
経営的に言うと支払い条件がいいので、キャッシュフローが回りそうですね。
 
 
フェーズ3:自社での映画製作に進む!
 
財務体制が健全になったマーベルは、自社で映画を製作し収益化するように決断していきます。
理由としては、ライセンスだけでは回収できる収益が小さいこもあるのでしょう。
 
そこで実写化したのは、マーベルでは“2軍”扱いのタレントである『アイアンマン』でした。この、映画でよく見る「マーベル・スタジオ」は本来ライセンス管理だけのために置いてあった、“名ばかりの会社”だったようです。

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この2軍扱いの『アイアンマン』は公開時の全米興行収入で1位を獲得して、全世界興行収入で約5.9億ドルを叩き出す大ヒット作になりました。
 
このヒットにも隠された成功事例があるようです。
有名俳優や監督でヒット作を作ろうとするハリウッドメジャーのやり方ではなく、「キャラクターを優先する映画製作」という価値の提案でした。
この「キャラクターを優先する」という映画製作は、続く作品『インクレディブル・ハルク』『マイティ・ソー』『キャプテン・アメリカ』で証明されていくとになります。
 
 
まとめ:マーベルを復活させた「収益化」と「価値の提案」
 
フェーズ2によってライセンス事業による収益化で再建に成功し、6年後には売上5億ドル超で営業利益2.5億ドルを計上し、営業利益率も40%を超える企業になっていきます。
 
そして、フェーズ2で収益が安定したにもかかわらず、更なる収益化をもとめ自社映画製作に移行し、『アイアンマン』を成功させて、2008年のマーベルは過去最高の6.8億ドルと過去最高益の3.8億ドルを実現させることになります。
 
そして2009年にびっくりするニュースが飛び込みます。

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ディズニーがマーベルを42億ドルで買収したのです。
こうして、一度は破綻したコミック出版社は、いつの間にか世界的メジャースタジオの一員となっていきます。
 
このマーベル買収に関してのディズニー側の幹部は「ディズニーのブランドを傷つける」と言ってそうとう反対したようですが・・・。
 
このマーベルの歴史から学ぶことは、苦しい時こそ今のビジネスモデルをより作りこむことの重要性を教えてくれています。
現在の収益化を主軸に置きながらも、時代に応じたお客様への「価値提案」の変革も必要になってきます。
 
そして、withコロナと言われている現代で生き残るには今までと同じやり方では通用しない可能性が高いですね。
遠回りかもしれませんが、視野を広げて現在のビジネスモデルを設計し直すことも必要かもしれません。
コロナにより今よりももっと不況が訪れようとしています。しかしながら“不況”は圧倒的な成果を生む好機でもあります。
だからこそもう一度、今のビジネスモデルを冷静に分析して、「変革」に向けて進むことが必要ということでしょう。
 
 

自分の子供に「やりたいことが見つからない」と言われた場合はなんて答えますか?

『やりたいことが見つからない』もしくは『やりたいことが分からない』というSOS。

 

この言葉は学生時代が終わりに近づき、“就職”もしくは“進学”という次の見えないステージに進む際などに言われるケースが多いのではないでしょうか。

 

実は私の子供にも言われたことがあります。

その際、

「まだ、社会にもでていないのだから、やりたいことが分からないのは当たり前。とりあえず就職してみてから考えてみれば?」

 

という無責任な言葉だけは言わないと決めていまいした。

 

私の息子は、高校卒業後すぐに就職できる高校だったので、就職か進学で迷っていたようでした。彼以外はほとんどが就職です。そして、その高校で学んだのは特殊な学科でもあったため、ある程度の“名の知れた企業”への就職も可能でした。

 

学年も3年になったとき、当然進路についての話も多くなります。

その際、

「就職はどうするの?」

と聞いたところ、当たり前のように

「やりたいことがない(分からない)からどうしたらいいか分からない」

という言葉が帰ってきました。

 

私は次に

「君の中の“核”はなんだろう?」と聞きます。(核=大事にしているもの)

長い沈黙のあと

「5歳から12年頑張っている【武道】が自分の中の“核”で、この武道を納得いくまでやりたい」という言葉が自信なさげに本人の口から出てきました。

私は

「それが現時点での“正解”だと思うよ」

と告げたことが思い出されます。

そうなると、自ずとどの道に進むべきなのかの答えが出ています。

 

私の場合は、恥ずかしながら『誰よりもお金を稼ぐ』というのが、若い時の“核”でした。そうなると今の不動産業界に入ったのも必然だったような気がします。

 

では、結果的に不正解だったと思う選択はあるのでしょうか。

 

これは私も経験があるのですが、「自分の特徴が裏目に出る」「情熱がどうしても湧いてこない仕事」のような、『自分にとって決定的に向いていない仕事についてしまった時』だと思います。(それでも頑張っていれば、何かしら得るものが多々あるはずです。)

もし、不正解の道に行ってしまったとしても、次の道に進めばいいだけなので、肩肘張る必要など全くないことを教えてあげたいですね。

 

しかし、結果的に不正解の道に行ってしまった原因はなんでしょう。

それは、“自己分析”ができていないからだと思います。

自己分析をしっかり行い“核”を明確にすることが大事です。

 

ちなみに現段階で“自分の中で核”というものがない場合は、どんな選択をしても正しいともいえます。

 

現在息子はなんとか大学進学をすることができ、コロナ禍の中、制約がありながらも自分の目標に向けて頑張っています。

また、運転免許の取得や初めてのアルバイトなど着々と人生経験を積み始めました。

このあと、訪れる“就職”という人生の選択をするべき時期にきたとき、大学4年間で彼にとって何が“核”になっているかは楽しみですね。